人間は道具を作るとともに火を使う とを覚え、地上最強の動物となりま た。人間はさまざまな動物を食べて 生きていますが、人間を食べて生き いる大型の動物はいません。

 その最強の動物である人間も、獣 ちに寝込みなど不意をつかれると弱 ったのです。このため人間はつねに 警戒しながら生活しなければなりま んでした。それには防壁をつくり、 勢で集まって住むのが一番でした。

 (  ①  )、人間にとって最 の敵は、なんといっても他の人間で た。そのことは現在でも同じです。 人間は昔から刀、槍、弓、鉄砲と多 多様な武器を作ってきましたが、大 から後に作られた武器は、人間に向 けるしかないものなのです。人間は ず、他の人間からの安全が必要でし 。人びとは安全を求めて、都市を山 の上など不便なところにつくりまし 。それらの都市は、敵の攻撃の対象 なりやすかったため、その周囲を城 壁で囲みました。さらに普段は平地 ある町に暮らしながらも、強力な敵 攻めてきたときは、そこを放棄して 、山の中に築かれた要塞にこもる用 もされていました。アテネなどの② リシャ諸都市にあったアクロポリス と呼ばれるものが、そうした場所だ たのです。
                
(藤田弘夫「人間はなぜ都市をつく のか」より)
問1( ① )に入る語はどれか。
1 もっとも    2 しかし    3 やはり    4 なぜな

問2 ②「ギリシャ諸都市にあった クロポリスと呼ばれるものが、そう た場所だったのです」とあるが、ア クロポリスの説明として適当なもの どれか。
1 アクロポリスは獣や敵から住民 守るために居住地の周りに作った防 のこと。
2 アクロポリスは泥棒や強盗から 民の命や財産を守るために築いた要 のこと。
3 アクロポリスは敵から都市を守 ために、その周囲に築いた城壁のこ 。
4 アクロポリスは強力な敵が攻め きた場合に備え、山の中に築いた要 のこと。