大人が飼うペットとして昆虫という は、犬猫などに比べてちょっと印象 薄い。それもカブトムシ、クワガタ ならまだしも、あの小さな「ありん 」。どんなところに魅力があるんだ う。

「アリの観察で最も魅力的な部分は 昆虫でありながら、人間のように社 生活を営むところにあると思います 。他の多くの昆虫は生まれた直後か 1匹で生きていくことが多いですが、 働きアリたちは危険な地上に出て巣 中の女王アリや幼虫たちの食料を集 ます。自分の身を危険にさらして、 家族の繁栄のために働くというのは 虫の中では珍しい行動です。このよ な行動を自宅の机で観察していると 、本当に癒やされます」

そう教えてくれたのはアリの通販専 店「ANTROOM」の島田拓氏。ハチも似た ような部分はあるが、飼うとなると んで逃げたり刺されたりで大変そう そう考えると確かにアリはお手軽か も。

「また室内飼育をすると野外では見 ことができない、本来地中で行われ いる行動を観察することができます 。巣の中では、子育て部屋、エサ場 ゴミ捨て場などの部屋の使い分けが われています。こんなに小さな虫が 、部屋を使い分けるというのは本当 面白く、時間も忘れて観察をしてし います」


他の昆虫と比べて寿命が長いため、 期間飼育が楽しめるのもアリの魅力 とか。女王アリは平均10~20年もの 命があり、最高30年という飼育記録 あるのだと、島田氏は教えてくれた

それではどんな種類のものが、飼育 るうえで人気を集めているんだろう

「日本のアリ飼育者に人気があるの クロオオアリとムネアカオオアリで 。どちらも日本最大級のアリで、女 王アリは18mm、働きアリも8~12mm と大型。見応えがあります。日本全 に生息するアリなので、日本の気候 も合っています。どちらも女王アリ 1匹と働きアリ5~10匹で4000円程度が相 場です」

また島田氏は、アリの興味深いこん 能力を教えてくれた。

「アリたちは声は出しませんが、動 、フェロモンなどを組み合わせてコ ュニケーションを取っています。例 えば、巣の外で一匹では運べない大 なエサを見つけると、腹部にある胃 とは別の“そのう”という袋にエサ を貯めて巣に戻ります。このとき、 部から道しるべにフェロモンを付け がら巣に戻るのです。そして巣に帰 ってきた働きアリは、仲間たちに“ のう”に貯めたエサを口移しで分け えます。それも、できるだけ多くの 仲間に少量ずつ吐き戻します。する 、エサの存在を知った仲間たちは、 しるべのフェロモンをたどりながら エサの場所まで行くのです」

飼育していると見かけることもある ろう、アリの特殊なコミュニケーシ ン。自宅でぼんやり眺めていると、 社会生活を楽しく送るヒントが発見 きるかも!?

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110827-00000001-rnijugo-ent