発言者: きんちょ
発言日: 2002 12/18 10:24
 こんにちは。

 学習者は意味の ちがいをたずねているのかもしれま んが、どちらも つかえるような文で意味をくらべて ちがいは なかなか みつけられませんよね。そういうと の意味の ちがいは「ない」と いってしまって いいのではないでしょうか。

しかし、教師が おしえることは意味の ちがいだけではなくて、

 a. どんな ひとが どんな ばめんで つかう ことばか
 b. 別の つかいかたが あるかどうか
 c. 文法的な性質に ちがいはないか

などというようなことも ふくまれます。

 a.について いえば、「すこし」のほうが かきことば的で かたい表現だと いうような情報は つたえるべきでしょう。

 b.について いえば、辞書をひいてみただけでも ちょっと」のほうに 「すこし」には ない いろいろな用法が あることが わかります。例をあげれば、

  ・ちょっと みてみよう。(≒すこし みてみよう。)
   
    「ちょっと」は「かるい気 ちで」という意味に なり
    やすい。「すこし」にも そういう用法は あるかも
    しれないが、どちらかとい と この例でも 「みる」
    対象の量が「すこし」なの という意味に解釈されや
    すい。

  ・ちょっと わかりません。(≧すこし わかりません。)

    ここでは うちけしをともなって「簡単には(… い)」
    という意味になっているけ ども、この意味で つかう
    ときには「すこし」は つかいにくいでしょう。

  ・ちょっと、さいふが おちましたよ!

    よびかけの「ちょっと」は すこし」には かえられな
    いと おもいます。もっとも「ちょっと」 よびかけに
    つかうのは、「お江戸でご る」の なかくらいなのか
    も しれませんが。
    
あと、派生語や慣用句になりますが 「ちょっとみ」「ちょっとした」「 ょっとやそっと」などの語は「すこ し」からは つくれませんね。これも辞書に ある情報です。

 c.について いえば、b.で のべた よびかけの用法に関しては感動詞と うことになりますから、文法的な ちがいも ともないます。また、「ちょっと」 うちけしをともなう用法についても 文法の問題として とらえるべきかもしれません。と いうのは、なにかに さそわれたときに

    それは ちょっと…

などと いう いいかたは初級の教科書にも よく でてきますよね。後半が省略されて ても これが否定の表現だということが わかるのは、「すこし」に くらべて「ちょっと」のほうが顕著 あらわれる文法的な性質のためだと おもえるからです。実際、こういう きにも「それは すこし…」と いうのをあまり ききませんよね。

 また、こまかいことですが、「す しも」とは いいますが、「* ちょっとも」とは いいません。「すこしも」に対応す かたちは「ちっとも」に なります。こういうことも学習者に 注意しないと わからないことでしょう。

Nguồn tham khảo