どんな地球の片隅に住む人間でも、 こかで自分と違った文化と接してい す。全く孤立した文化は存在しえな いのです。特に近代以降の交通手段 発達した時代では、異文化と接触す ことが、人間が生きていく上での一 種の宿命になってきています。

社会の中で個人は孤立しては生きら ないように、文化も一つの文化だけ 孤立しては成立しません。他の異文 化と絶えず接触しながら、その影響 うけたり、また影響を与えたりしな ら存続していくのが文化であると言 っていいと思います。日本の文化も さに太古以来いろいろな異文化の影 をうけて存在してきました。現在の 日本文化も濃厚に外来の異文化の影 を受けて成立してきたものなのです
このように、人は生まれ育った自文 から抜けだしがたく、同時に（　（ ）　）という二つの宿命を併せ考え ると、私たちは自文化と異文化の狭 の中で生きていかざるを得ないし、 ２）現在は特にそういう時代だと言 うことができると思います。それが に自文化の枠と異文化との違いを感 させもするわけです。
（青木保『異文化理解』より）
問１ （ （１） ）に入る適当な文はどれか。
１ 異文化と絶えず出会わなければなら い
２ 異文化との違いを明らにしなければ らない
３ 社会から孤立して生きていけない
４ 全く孤立した文化は存在しえない

問２ （２）「現在は特にそういう時代だ 言うことができる」とあるが、それ なぜか。
１ どんな地球の片隅に住む人間でも、 こかで異文化と接しているから。
２ どのような文化も一つの文化だけで 立しては成立しえないから。
３ 交通手段が発達し、異文化と接触す 機会が増えているから。
４ 私たちは自文化と異文化の狭間の中 生きていかざるを得ないから。