発明家エジソンは、実験と繰り返す とで、改良をその都度加えながら、 え切れないほどの行程を経て、電話 機、白熱灯など、数多くの発明品を み出していった。それと同時に、発 に至るまでのすべての過程を通して 、新たな知識もまた生み出していっ のである。

どの分野でも共通だが、既存の知識 そのまま鵜呑みにし、知ったかぶっ 、「これは無理だ」という一言で片 づけてしまえば、そこでものごとは 単に終わる。だが、新しいものを創 出していく人は、既存の知識をうま く消化し、そこに更に自分の思考を えることができる。そしてエジソン 実験を繰り返したように、自身の身 体を使うことによって、①それまで はまったく違った新しい世界を作り していく。人が行動を起こすときに は、必ず選択が行われている。その 、知識は選択に至るまでの思考に幅 与え、選択肢を増やす働きをしてい る。だが、②たとえ豊富な知識を持 ても、自分が何も行動しなければ、 の知識は何の意味も持たないのであ る。
(磯崎史郎、川越真理「成功の森」 り)
・知ったかぶる:それほど知らない に、何でも知っているようにふるま 。

問1 ①「それまで」とあるが、何を指し いるか。
1 既存の知識の世界
2 今までの実験の結果
3 発明に至るまでの過程
4 新たな知識の世界
問2 ②「たとえ知識を持っても、自分が も行動しなければ、その知識は何の 味も持たないのである。」とあるが 、筆者が言いたいことは何か。
1 行動に結びつかないような知識をい ら学んでも意味はない。
2 新たな知識への欲求が高いほど、行 への欲求も強くなる。
3 知識は新しいものを作り出す行動と びついてこそ価値がある。
4 知識と行動を比べたとき、行動の方 より重要である。