物事をはじめても、「うまくなるま は周りには黙っておこう。」と、こ そり習っている人は多い。しかし、 そういう人は決して上達しない。た えば英会話を習うことを思い浮かべ みれば、わかりやすい。下手だと恥 ずかしいので、うまくなってから人 でしゃべろうというのでは、絶対に まくならない。特に語学の才能がな い人でも、下手だと笑われようと、 んどん人前で話すことで会話は上達 ていく。

①それは語学習得だけではない。楽 なども一人で練習しているだけでは かなか上達しないが、人前で発表す るような機会があると、格段に上達 るものだ。その際、恥ずかしさを捨 ることが上達の基本だ。といっても 、恥ずかしいという気持ちをまった なくす必要はない。むしろ少しぐら 緊張感があった方がいい。恥ずかし い自分はあるが、とりあえず、その 恥ずかしがる自分を括弧でくくって いて、「ここでは、今の自分の力を 出しきってみよう」と、チャレンジ ることが肝心なのだ。
(斎藤孝「使える!『徒然草』」よ )
問1 ①「それは」は何を指しているか。
1 人前で発表する機会が多いほど上達 ること。
2 恥をかくことが多ければ多いほど上 すること。
3 生まれつきの才能がなくても、人は 力すれば必ず上達すること。
4 人前で恥をかくことを恐れずチャレ ジする人が上達すること。
問2 ②「恥ずかしがる自分を括弧でくく ておいて」とあるが、これはどうい ことを言っているか。
1 自分の恥ずかしいという気持ちを、 に知られないようにすること。
2 恥ずかしさを一旦心にしまって、勇 を出して試みること。
3 恥ずかしさを強く意識することで、 習の励みにすること。
4 絶対に恥ずかしくないと、自分に言 聞かせ、暗示をかけること。