リサイクルという用語には狭い意味 広い意味とがある。狭い意味でのリ イクルは再生利用をいい、広い意味 でのリサイクルとは資源循環とほぼ 義語で、再生利用のほかに製品の再 用(リユース)や、ごみの発電、油 化、固形燃料化、酸化剤としての利 などのさまざまな有効利用を含めた のである。

このリサイクルには次のような批判 ある。すなわち①リサイクルをして るからといって、それが大量生産、 大量消費の免罪符となってはならな 、という批判である。確かにそれは うだが、このようなリサイクル批判 に対して、私には異論がないわけで ない。というのも、それでは大量と う数量をいかほどに減少させればよ いのかといった数値目標については も言っていない( ② )。経済の回復と安定を図るために 、それに必要な量の生産と消費の活 が不可欠であり、経済と環境との両 立こそが求められなければならない ずである。無駄な生産や消費は徹底 に改めなければならないが、必要量 の経済活動や消費生活から出てくる 品や廃棄物は徹底的にリサイクルし 、廃棄物の減量や資源の有効利用に 努めること、これこそが問われてい のである。
(寄本勝美「リサイクル社会への道 より)
問1 ①「リサイクルをしているからとい て、それが大量生産、大量消費の免 符となってはならない」とあるが、 この人たちの主張はどれか。
1 経済と環境の両立は不可能であり、 済を取るか、環境を取るかの選択で る。
2 生産と消費を最小化・減量化する努 を抜きにしたリサイクル論は、現在 大量消費・大量生産と「使い捨て」 の社会と共存する。
3 リサイクルも大切だが、どうやって 量消費・大量生産型社会が生むゴミ 減らせばいいかを考えなければ、悪 循環の繰り返しである。
4 再生製品の製造の過程にも資源やエ ルギーが必要であり、資源やエネル ーの消費はむしろ増えることになる 。
問2 ( ② )に入る語はどれか。
1 ことになる
2 はずである
3 ものである
4 からである