人類は誕生のときから、自然を自ら 生きぬくための場とすることに大変 苦労をしてきたと思われてならない 。他の動物と比べ、特段すぐれた身 的能力を持ち合わせていたわけでは いからだ。その発達した脳を活かし て知恵を絞り、かろうじて絶滅の危 を脱することができたといってよい

 ①そのために重要なことは、②自 を熟知し、記憶し、それを生きるす にすることだったにちがいない。身 近な自然のしくみ、目印ともなる景 や地形、特徴ある岩、食べられる植 、危険な動物などを克明に記憶する ことで、危険を未然に回避すること できたし、食べ物を得るチャンスを やすことができたと想像される。

 このように人類の自然史的な思考 歴史の早い段階から萌芽し、知識を 第に蓄積するとともに、やがて収集 された知識に基づいて、自然を成り たせているしくみや原理についても えるようになっていった。
              
(大場秀章「サラダ野菜の植物史」 新潮社>より)
問1 ①「そのために」とあるが、 その」は何を指しているか。
1 自然を自らが生きぬくための場 すること。
2 他の動物と比べ、特段すぐれた 体的能力を持っていなかったこと。
3 発達した脳を活かして知恵を絞 こと。
4 自然に関する知識を蓄積するこ 。

問2 ②「自然を熟知し、記憶し、 れを生きるすべにすること」とある 、ここで言う「生きるすべ」とは具 体的には何を意味しているか。
1 絶滅の危機脱すること。
2 危険を未然に回避し、食べ物を ること。
3 自然のしくみや原理を探求する と。
4 身近な動植物た地形などの自然 を記憶すること。